mercredi 23 septembre 2015

エドガール・モランさんと再会する "Mon chemin" d'Edgar Morin

23 septembre 2008


  
" Mon chemin " d'Edgar Morin


トルビアックの方に足を伸ばした帰りにFnacに入り、いつものように哲学セクションに向かうと新刊書が立てかけられている。そこに見覚えのあるお顔を見つけ、読み出すと止まらなくなっていた。モランさんとは正月以来だ(2008-01-03)。実は昨年3月にこちらに来た時に、イタリア広場のカフェで新聞を読んでいる時に、何処のモランさんかは定かではないが、「モランさんですか?」と声をかけられ、さらに新聞を読み進むとモランさんの話が出てくるという不思議な経験 (2007-03-17) をしている。小さな領域に閉じこもっているのではなく、全体との兼ね合いでこの世界を見なければならないという彼の考えに共振して以来、気になる存在であった。1921年7月生れなので、現在87歳。

エドガール・モラン (Edgar Morin, né à Paris le 8 juillet 1921)

最初の章で彼の母親、Luna さんについて熱く語っている。彼が10歳の時に、心臓に持病を抱えていたルナさんが突然亡くなり、大きな衝撃を受ける。それが以後の彼の人生を決めたようだ。彼が50代に入ってから父親からもらった手紙で、彼が生まれなかった可能性や生まれた時も最初の鳴き声を出すまでお医者さんがウサギのように持って全身を叩き続けたことを知り、その記憶が時に蘇り息苦しくなることもあるという。自分は本質的には何者か?と問われて、息子と答えている。亡くなった母親の息子であり、そして父親の。

人生を振り返ると、10年単位で何かが起こっていると総括している。10歳で母親を失い、20歳で死を賭してレジスタンスに加わる。30歳で共産主義と決別し、時間と自らのテーマに自由が与えられる研究生活に入る。40歳でラテン・アメリカが彼の視野に入ってくるが、その翌年ニューヨークで昏睡状態に陥るも生き返る。48歳から50歳にかけてカリフォルニアのソーク研究所に呼ばれて、インテレクチュアルに再生す る。60歳を前にして現在の妻 Edwige さんとの新しい生活に入る。70歳でソ連の崩壊とグローバリゼーションを経験し、そして80歳の2001年には教育問題に取り掛かり、特にラテン・アメリ カでその実践に入っている。90歳の時にはどうなっているか、本人も楽しみにしているようである。

最後に彼の座右銘を聞かれ、14の戒律をあげている。その中で私にも響いたものを5つだけ。

● Tout ce qui ne se régénère pas dégénère.
  (再生しないすべてのものは退化する)

● S'attendre à l'inattendu.
  (予想もできないようなものを待ち構える)

● Résister à la cruauté du monde et à la barbarie humaine.
  (世界の残酷と人間の野蛮に抗する)

● Aimer le fragile et le périssable.
  (脆きもの、儚きものを愛する)

● Renaître et renaître jusqu'à la mort.
  (死の際まで生まれ変わり、そして生まれ変わる)


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dimanche 20 septembre 2015

「モランさんですか?」と声を掛けられたことを思い出した。まだ、フランスが新鮮な時期であった。

当時はモランさんも87歳。今年で94歳になっている。これまでモランという人間については少しずつ触れてきたが、そのお仕事に向き合う気力が湧いてこなかった。こういうことがよく起こるが、これから向き合うことはあるのだろうか。

こちらに来てよく触れた哲学者はそれほど多くないが、モランさんはそのお一人。晩年に書かれたものはこれからも折に触れて読み直すことになると思うが、、。







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